仙台フォーラス

 

仙台フォーラス。水時計とともに私の大学時代の集合場所。

 

仙台フォーラスは若者向けのファッションビル。1975年5月2日にジャスコ仙台店として開業し、1984年11月1日に仙台フォーラスとして業態転換しました。仙台フォーラスは業態第1号として躍動、他社からも視察に訪れるなど当時は斬新な商業デザインでもありました。仙台の流行発信基地として39年もの間、仙台市中心街とランドマークであり続けましたが、ビルの耐震性調査のため2024年2月29日の営業をもって一時休業することとなりました。

 

休業前の最後の営業日、2024年2月29日にお買い物。広瀬通に面する正面口。平日夕方にも関わらず、仙台フォーラスの休業前最後の姿を見ようと多くの買い物客が出入りしていた。

 

2024年2月29日は18時閉店。

 

正面口に彩られた感謝スペース。これをバックに記念撮影している買い物客の姿もみられた。

 

その裏には「仙台フォーラス」缶バッチのガチャガチャ。多くの人がお目当ての缶バッチを狙ってレバーを回していた。

 

仙台フォーラスに寄せられたメッセージ。「仙台フォーラスは私の青春そのものでした」といったメッセージが非常に多かったという。

 

地下1階、ラス地下でベンチに座り、仙台フォーラスに思いにふける買い物客たち。

 

2階スターバックスコーヒーも大混雑。閉店1時間前になっても空席待ちの人々が絶えることはなかった。

 

各フロアでも売り尽くしセール最終日。買い物客が思い思いの品を買い求める。店員さんに挨拶したり、一輪の花をもらったりしている光景も。

 

仙台フォーラス39年の歩みをじっと眺めている買い物客の姿もちらほらとみられた。

 

テナントのなかには什器を配布しているところも。カップルで仙台フォーラスの休業前最後のショッピングをしている姿も。

 

2階にある「幸せのパンケーキ仙台フォーラス店」は17時を過ぎて混雑が落ち着いてきた。休業前最後の味をかみしめる光景。

 

幸運にも待ち行列が無かったので私も幸せになろうと入店。その瞬間、オーダーストップがかかり、期せずして私が「幸せのパンケーキ仙台フォーラス店」最後の入店客となってしまった。

 

食べて幸せに...仙台フォーラス休業前最後の幸せ。

 

閉店時刻の18時が迫り、続々と店を後にする買い物客たち。仙台フォーラスのスタッフも入口に整列し、お辞儀をしながら買い物客を見送っていた。

 

仙台フォーラス休館セレモニーで演奏する秩父英里さん。FORUSのTシャツを着てセレモニーに臨んでいた。大勢の買い物客から演奏のたびに大きな拍手が巻き起こっていた。

 

2階のスターバックスコーヒーのスタッフも休業前の仙台フォーラスを見とどける外の買い物客に対して、大きく手を振って応えていた。

 

仙台フォーラス佐藤雄一館長の挨拶。業態変換した仙台フォーラスが、商店街のみなさん、そして仙台市のみなさんに仲間として受け入れられ、今日まで営業を続けられたことに感謝の言葉を述べていた。

 

最後に、仙台フォーラスのスタッフ全員からのご挨拶。集まっていた買い物客の前で感謝の気持ちを込め、深々と礼。同時に、シャッターの降りる音がアーケード街に鳴り響き、仙台フォーラス休業前の最後の営業の終了を告げていた。

 

集まった買い物客から途切れることのない大きな拍手。39年間、いろんな世代、いろんな想い、いろんな声援。
「ありがとう!」
「また会おう!」
との声が飛ぶ。

 

どのくらいの方々が気づいていたであろうか。シャッターが閉じると同時にスターバックスコーヒーのスタッフが再会を誓ったメッセージを大きく掲げる。みんな笑顔。

 

仙台の市民を愛し、市民に愛された仙台フォーラスは休業前の有終の美。

 

 


仙台フォーラスは若者向けのファッションビル。1975年5月2日にジャスコ仙台店として開業し、1984年11月1日に仙台フォーラスとして業態転換しました。広瀬通りとアーケード街の交差点に位置しています。2008年にはフォーラスのロゴマークを変更しています。2016年にFORUS、VIVRE、OPAがイオンモール株式会社の完全子会社として事業統合され、株式会社OPAが仙台フォーラスの運営を担うことになりました。現在は2021年3月にイオンモール株式会社の子会社として新設立された株式会社OPAによって運営されています。建物の耐震性調査のため、2024年2月末をもって一旦閉館予定となっています。再開時期は耐震性調査の結果にもよるため、現時点では未定です。

 

広瀬通りに面するファッションビル仙台フォーラス。株式会社OPAが運営。OPAはもともと百貨店事業を担っていたダイエー子会社、十字屋の子会社だった。2024年2月6日にお買い物。

 

アーケードに面する仙台フォーラス入口。ファッションビルの華やかな入口に「39年感謝休業セール」の垂れ幕が飾られている。「待ち合わせといえば仙台フォーラス」そんな場所であった。

 

仙台フォーラス入口を入ると、正面に仙台フォーラス休業特別ポップアップスペースが。仙台フォーラスにちなんだガチャガチャや衣類などが販売されていた。なお、販売は総合案内カウンター。係員はOPAの名札をしていた。

 

39年間ありがとう。あと20日余りの時間があるが、仙台フォーラスへの想い出メッセージがボードの裏表を埋め尽くしそうであった。

 

1階フロアの様子。仙台フォーラスにはエスカレーターは2基あり、1基(正面入口側)は8階まででもう1基は5階まで。なお、5階フロアは既に閉鎖されている。

 

2階フロアには「ドルチェクレープ」があり、スイーツ好きには堪らない。

 

3階フロアの各テナントも休業売り尽くしセールを実施中。ファッションビルだけあって若者向けのアパレル関係のテナントが多い。

 

3階フロア奥には、ジャスコ仙台店から仙台フォーラスへの転換後の1984年から休業する2024年前までの歴史が綴れられているコーナーがあった。

 

7階にはワーキングスペースもあり、活用している方もちらほらと...

 

地下1階は「RUS CHIKA」と呼ばれる売場。 クラフトビールの品揃え東北最大級を謳う「amnt」。また、野菜を取り扱う「花京院市場」もある。

 

同じく地下1階には家具・雑貨・インテリアのテナントも。

 

広瀬通り側の仙台フォーラス入口。小さいながらもショーウィンドウがある。付近のバス停「広瀬通一番町」からは福島、郡山、
盛岡、山形など隣県各地の中規模都市からの高速バスが発着し、商圏の仙台集中の象徴ともなっている。

 

仙台フォーラスの営業は2024年2月29日まで。休業売り尽くしセールを開催中。

 

仙台フォーラス、今の時代にあったことを忘れない...

 


2021年4月。広瀬通りから見上げる仙台フォーラス。売場は地下2階から地上8階まで。ファッションや雑貨、フードなど実に様々なテナントが営業している。

 


2009年7月の仙台フォーラス。塔屋のイメージやビルの外壁が現在とやや違う。

 


2005年9月の仙台フォーラス。塔屋が元気にカラフルだ。この頃には広瀬通りとアーケード街が交差する横断歩道の北側に待ち合わせ場所としても有名な「水時計」があり、多くの待ち人たちが集まっていた。

ちなみに「水時計」といっても、四角い筒状の容器内で人形たちがバケツで水を次々と落水させながら容器上部にある時計が時を告げるものであり、花時計のように巨大な池に時針や分針秒針があったり、道の駅天童のように時間が来たら地面から突然レーザービームのような噴射水が方々から発射され周囲の人々が皆水浸しになるような装置ではない。