The three sacred treasures of department stores

デパート、それに限らず大型店には特徴的な意匠や小道具がちらほらと見受けられます。私はそれを「百貨店三種の神器」などと勝手に名付けています。実際は3種以上あるだろとか、これとこれを差し替えた方が、とかいろいろあるかと思いますが、その候補を含めて静かに語っていきたいと思います。

 

塔屋

塔屋は、ランドマークでもあるデパートの目印。遠くからでも街に近づいているんだなという気分を掻き立てる大きなインパクトを与えます。近年は、維持補修に難があるのか、塔屋を撤去する店舗も少なからず目立ちます。しかし、デパートの塔屋はそのお店、そして街のシンボルなのです。

 

 

 

 

ショウウィンドウ

最近ではめっきり見かけなくなったデパートのショウウィンドウ。季節やセールに合わせて、様々な販売品を店舗街からアピールする煌びやかな空間なのです。街のメインストリートに面していることがおおいデパートのショウウィンドウは、通りにも行き交う人たちにも華やいだ気持ちにさせてくれます。

 

 

 

 

ショッピングバッグ販売機

もう過去のものとなりつつありますが、デパートには大きな買い物袋を自動で販売するショッピングバッグ販売機がありました。100円を入れると、「じーーーーっ」というブザー音とともに袋を1つ引き上げて引き抜く仕掛け。昔は中合福島店にも、山田百貨店にもあった気がします。

 

 

 

 

ここまでが、サイト運営者が考える「百貨店三種の神器」ですが、ほかにもいろいろ気になる気になるデパートの特徴があるので、続けていきますよ。

 

袖看板

デパートの建物に縦長に備えつけられている袖看板。デパートに限らず主に商店街の大なり小なりの店舗で今でも多く見かけますね。通りを見上げると次々と目に入ってくる袖看板。目的のお店を容易に探せるのはもちろん、日常に溶け込んだ風景として慣れ親しまれたものです。

 

 

 

 

垂れ幕

デパートに大きくはためく垂れ幕。これは店舗のコマーシャルや、地域のお知らせや祝賀メッセージなどが書かれています。昔、うすい百貨店が新装オープンしたとき、郡山駅前の丸井郡山店が「祝・うすい新装オープン」と垂れ幕を掲げ、街を一緒に盛り上げていこうというメッセージが目に留まりました。

 

 

 

 

吊るし看板

街のアーケード街でよく見かける吊るし看板。アーケードの天井から支柱で支えているものや、アーケードの柱から横にくっついているものまで様々です。店舗前の空間に複数並べられ、道行く人に対してのアピールタイムとなっています。安全上の理由から、近年は撤去されるところも出始めております。

 

 

 

 

特に大型のデパートに見られるのが庇。実際に影を作っての暑さ対策や、降雨対策にはほとんど用をなしていませんが、大きな庇は道行く人の店舗へのアピールになっています。あ、デパートによって行こうかなと、そういう気分にさせる大型の庇。新しいデパートの建物にも付けられることがおおいです。

 

 

 

 

フラッグ

お店の外にはためいている小旗です。いくつもに連なり、お店のアピールポイントとなっています。単に店名やブランド名を掲げているものや、メッセージ性を持たせたものなど様々です。こうした小旗が街を彩り、活気を与える原動力にもなっているのかなと思います。

 

 

 

 

シャッター

まぁシャッターならどこの店舗にもありますよね。デパートのシャッターも、店舗名や店舗ブランドだけ描かれたものや、風船やキャラクターなどを織り交ぜたファンタスティックなものまで様々です。当たり前ですが、デパートの営業時間内に見るのは難しいのが悩ましいところです。

 

 

 

 

連絡通路

複数棟で構成されているデパートや、隣接の商業施設への直接の連絡通路として、空中回廊が設けられているところがあります。いちいち階下に降りなくても、そのまま隣の建物に行き来できて便利ですよね。回遊性も増して、ショッピングには打ってつけの構造物です。

 

 

 

 

地階お入口

都心部では地下鉄駅構内から、地方でも地下歩道から直接店内に入店できる地階お入口。往来する人たちを直接デパートに誘います。雨に濡れることがなくお店に入ることができるので、重宝されます。地下鉄整備や地下道改修を機に、新設されるケースもあるようです。

 

 

 

 

館内吹き抜けの垂れ幕

大きな吹き抜けがあるデパートには、その空間を利用してデパートのブランドの垂れ幕が吊り下げられ、ちょっとした高級感と引き締まった雰囲気を創り上げています。ああ、このデパートに来たんだなという気持ちにさせてくれる、ちょっとした館内デザインでもあります。

 

 

 

 

ハイブランドコーナー

デパートには海外を中心としたハイブランドのコーナーが設けられていることがあります。その売り場を象徴した意匠が、館外の壁にデザインされています。最近は、特に地方百貨店からのハイブランド撤退が相次いでおり、デパート業態の維持の難しさも現れています。

 

 

 

 

営業時間のご案内看板

デパートの風除室によくあるキャスター付きの営業時間のご案内看板です。裏返すと「本日の営業は終了しました」などのメッセージになっていることもあります。営業時間中はバックヤードに片付けられる運用をしているデパートもあるようです。年中無休となった店舗では無用の長物ともなっています。

 

 

 

 

館内案内板

デパートの館内、何階に何があるかを掲示した案内板。おもに階段、エスカレーター、エレベーター前に設置されていることがおおいです。カフェのある階やお手洗いのある階などもこれで分かります。各フロアごとの売場の配置については、各階ごとに掲示していることもあれば、二次元バーコード読み取りで買い物客のスマートフォンに表示させる手法をとっているところもあります。初めて訪れるデパートではまずこれを見て、何階に何があるかを把握します。

 

 

 

 

 

フロアガイド

昔は必ずデパートの各階に備え付けられていた、頒布用の紙のフロアガイドです。最近ではめっきり見かけなくなりました。背景には紙資源の削減のほか、機動的な売場変更に対応するためと考えれています。これを片手に、デパートの各フロアをローラーすることも過去の想い出となりました。

 

 

 

 

商品券/お買物券

全国百貨店協会に加盟しているデパートでは、全国共通百貨店商品券を販売しているところがおおいのですが、それとは別にその企業独自の商品券を発行しているデパートもあります。購入の際にはカウンターで自社デパートでしか使えないと案内されることがおおいです。また、企画ものとしてこれまた自社デパートでしか使えないお買物券が発行されることもあります。企業によりけりだとは思いますが、お買物券には有効期限が設定されている場合がおおいように感じます。最近では、企業独自の商品券の販売を取りやめるところもでています。

 

 

 

 

 

 

タクシー乗り場

デパートの正面や側道に、タクシー乗り場が設けられているところがあります。デパートでの楽しいショッピングが終わった後、店舗前からおおくの買い物袋を手にタクシーに乗って家路につくのは最高の幸せかもしれません。タクシー専用ダイヤルを設け、代替している場所もあるようです。

 

 

 

 

バス停

デパートは街のランドマーク。最寄りのバス停の名称に利用されることもあります。なかには、デパートが営業を終了したあともその名を残しているバス停も存在します。それだけ、そのデパートが街に愛された存在ということです。「棒二森屋前」「菜園カワトク前」「うすい入口」といった名称があります。

 

 

 

 

駐車サービス券

街に点在する契約駐車場で使える駐車サービス券です。以前は配付型が主流でしたが、最近は直接磁気に書き込むものや、出場の際に車番とレシートを読み込ませて自動処理するものまで登場しており、デパート独自のデザインの配付型駐車サービス券は今後縮小していくかもしれません。

 

 

 

 

包装紙/紙袋

デパートの包装紙や紙袋は、とても特別な感じがします。そのデパートのブランド名や独自デザインが記載された紙袋。持っている人がいるとつい目がいってしまう。近年は、紙袋については有料化の動きが広がっています。デパートの紙袋は再利用するのにちょうどいいので、なんだか切ないです。

 

 

 

 

値札/値段シール

デパート独自デザインの値札や値段シール。これは日本円でいくらするのかを表示するものですが、それぞれのデパートでデザインが違って興味がわきます。贈り物用にはもちろん剥がしてくれますが、おそらく収集されている百貨店クラスタの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

 

 

アドバルーン

画像はありませんが、1980年代にはデパートの階上から風船を浮かばせて幕をはためかせたアドバルーンが流行りました。デパートに限りませんが、今でもたまに見かけることがありますね。

 

いかがでしたでしょうか。一部はデパートではなくても見つけられるものはありますが、こうした細かなところも注目できると、デパートでのショッピングがより楽しめるかもしれません。もっとも、サイト運営者は、買い物に夢中になるとこれらはあまり目に入らなくなりますが...