キャトル宮古。1980に年、宮古ファミリーデパート玉木屋としてオープンしました。その後宮古サティを経て、サティ撤退後に「キャトル宮古」として宮古市中心街の大型商業施設として営業してきましたが、2021年11月19日(金)に同年12月10日(金)をもって閉館することが発表されました。常連の買い物客に惜しまれながら、12月10日(金)に営業を終了しました。最終日はすでにほとんどのテナントが撤退したあとでしたが、閉館時刻の16時前には、正面玄関口にキャトル宮古の茂内博彦社長が立ち、店を後にする買い物客に感謝のあいさつをしていました。
事態は危機的状況である。
キャトル宮古は、JR・三陸鉄道宮古駅から広がる中心街の一角に5階建てのビルを構える商業施設。いわば、岩手県宮古市のデパートである。創業は2003年1月30日。以来20年にわたって、宮古市中心街の賑わいをけん引してきた。
しかし、キーテナントであった1階のスーパーマーケット「宮ビル」が2021年9月5日に突如キャトル宮古に対して同日での営業終了を通知。そして同日閉店。スーパー「宮ビル」を経営しているミナックは事業停止し法的整理の準備を始めた。
それだけではない。あるテナントの店員さんにお話を伺うと、昨今のコロナ禍による客足の急激な落ち込みにより、前後して撤退や移転、閉店をするテナントが続出。5階建てのビルの売り場面積で実に半分前後が空きフロアになってしまっている。もっともテナントが残っている2階フロアも、この案内にあるテナントもいくつか撤退後であった。
それでも残ったテナントで営業を続けるキャトル宮古。正面入り口の様子は華やか。宮古駅から周辺にかけての人通りも少なくはない。
キャトル宮古の宮古駅連絡口。構造体の様子を見るに、後年増築されたものだろう。キャトル店舗には階段またはエレベーターにて2階からの入場となる。
キャトル宮古の至近にあるタイムズキャトル宮古。おそらく、キャトル宮古の専用駐車場だったものが、タイムズと提携して今の形となったのだろう。十字屋山形店と同じ感じ。
キャトル宮古のフロア案内。1階はスーパーの閉店で3つのテナントしか残されていない。デパートの銘店と呼ばれるテナントは地元創業100年を超える老舗「藤田屋」。多くの銘菓を販売中であった。せっかくなので、宮古市のおみやげをと考え、店員さんと会話。購入物を包んでいる間に、
店員さん「どこからいらしたんですか?」
でぱまに「福島市です。盛岡から106特急バスで来ました。」
店員さん「福島市!? あの駅で刃物事件あったところでしょ!! 怖いわー。大丈夫だった?」
でぱまに「大丈夫じゃなかったら、宮古市に今日いないんですけど。」
店員さん「そうだわね。どうするの、そういう事件に巻き込まれでもしたら。」
でぱまに「普通にやっつけると思います。でもたまたまその時間帯に新幹線降りたんで、規制線張られてました。」
店員さん「どうやって捕まったんだろうね。」
でぱまに「被害者の方は命に別状はなかったようですが。犯人は、近くにいた高校生にキックされて抑えられたようです。」
店員さん「あらまー、勇敢な方がいらっしゃるのねー。」
みたいな不毛な会話が進んでいる間に、宮古銘菓の藤田屋のおいしいお饅頭が12個箱詰めされていた。
デパートのエスカレーターは夢へと続くフロアへの入り口。最もテナントが残っている2階へ...
婦人服、手芸、ファンシー雑貨、紳士服、子供服などのテナントが集結。なぜかセールを行っており、紳士服や雑貨が割り引かれて購入することができた。
計画ではキャトル宮古のレストランで昼食をとる予定だったが...
同日発表同日閉店となったスーパー「宮ビル」。大きな集客を誇るスーパーマーケットの突然の閉鎖は、商業施設にとって大きな打撃。なお、看板のロゴを見て「三春屋」と間違えないように!
急遽ランチをとることになった「サーティワンアイスクリームキャトル宮古店」。カップレギュラーサイズでダブルを注文。アイスを食べている間に、さっき銘菓を買った藤田屋から別なお客さんから会話が聞こえ...
「昨日の福島の事件! 高校生がキックで犯人倒したんですって!」
...。福島市=刃物事件。犯人は高校生のキックで倒された。宮古市での福島市のイメージは、誰かさんの不用意な発言でそうなってしまったのか???
アイスを食べ終わると、ふと目に入った張り紙。サーティワンの店員さんに聞いてみると、2021年12月5日(日)でキャトル宮古との契約が終了し、宮古市内唯一のサーティワン、「サーティワンアイスクリームキャトル宮古店」は閉店するとのこと(;_;)。