さくら野百貨店仙台店

さくら野百貨店仙台店の前身は1946年に創業した丸光百貨店です。1978年に福島の山田百貨店や青森のカネ長武田百貨店と経営統合を行い、ダックシティと称しました。その後、VIVRE店舗として営業の後、親会社のマイカル経営破綻に伴い2002年9月に「さくら野百貨店」に商号変更し経営再生を進めることになりました。

さくら野転換時、仙台店は福島店や石巻店とともに赤字店舗でしたが、両店舗を閉店した後も仙台店は改装やテナント誘致を行い生き残りを図ってきました。2005年に青森店など他店舗と運営会社を分離して仙台店1店を経営するエマルシェ(2010年、当時の株式会社さくら野百貨店から社名変更)として営業を続けてきました。しかし、経営環境は厳しくなる一方で2006年には約193億円あった売上が2015年には約79億円にまで落ち込み、PARCO開業やエスパル改装などで有力テナントも撤退するなど競争に耐え切れず、2017年2月26日にエマルシェは経営破綻。さくら野百貨店仙台店は同日の営業をもって閉店し、丸光からの70年の歴史に突然幕を下ろしました。

 

2017年3月1日、閉店から2日たった朝日を浴びるさくら野百貨店仙台店。ショーウィンドウでは、営業を続けるH&Mの模様替えが行われていた。

 

経営破たんを告げる張り紙。2月27日には開店時間に普段どおり買い物客が訪れ、突然の閉店の知らせに驚いている様子であったという。

 

H&Mやブックオフなどの一部テナントは当面同じビル内の売り場で営業を継続する。

 

レストラン街は閉鎖のようで、看板には空しく×のテープが・・・。

 


営業していた頃のさくら野百貨店仙台店。仙台駅前の一等地、百万都市仙台市といえども3つの百貨店は過剰であったのか・・・。

なお、他店舗(青森店、八戸店、弘前店、北上店)の運営は2005年に別会社(さくら野百貨店、2010年にさくら野東北から社名変更)にうつっており、今回のエマルシェの経営破綻の影響は無く、これからも変わらず営業。さくら野百貨店からもその旨告知がなされている。