市川京成百貨店

市川京成百貨店は京成八幡駅と一体となった店舗で、長らく市川市中心市街地の大型店として営業してきました。八幡駅周辺再開発事業に伴い、2007年3月31日に2-4階フロアを閉店。その後も引き続き「京成百貨店」として1Fのリブレ京成のみ営業を続けてきましたが、2010年2月28日に完全閉店、建物は取り壊されました。

 

2007年3月の2-4階閉店の様子

市川京成百貨店は市川市の中心街である八幡界隈にあり、京成八幡駅に直結しています。昭和38年9月に開店し、現在も当時の建物を使用しています。経営は京成ストアが担っており、LIVRE京成の八幡駅前店として営業しています。1FはLIVRE京成の食品スーパー、2F、3Fに日用品や衣料品などの売り場があり、2F~4Fには靴屋や宝飾、紳士服などのテナントが多く入居し、LIVRE京成とテナント群による連合的な百貨店として営業を続けてきました。最盛期には5店あった京成百貨店のうち、水戸とともに現在まで京成百貨店として営業し続けてきましたが、八幡駅周辺再開発事業に伴い、平成19年3月31日をもって、百貨店フロアともいうべき2F~4Fを閉鎖することとなりました。

市川京成百貨店。階上駅である京成八幡駅の改札正面にも店舗入り口がある。電車から降りた乗客が多数立ち寄っていく姿が見られる。1F通路には買い物客用の自転車置き場があり、都営新宿線本八幡駅入り口も隣接している。建物も市川京成百貨店開業当時のもので、「京成百貨店」の文字とそのロゴに歴史を感じさせる。

 

京成八幡駅構内というべき階段通路にある京成百貨店2F入り口。店内は営業最終日ということで、京成フロア、各テナントとも大幅値引きを実施。入り口のラジカセからは間断なく「本日までのご愛顧、誠にありがとうございました。最後のご奉仕・・・。」との声が鳴り響いていた。京成フロアの商品はほとんど売り尽くされ、広い店内にポツンとレジと商品のある光景だった。また、各テナントも独自のセールを実施し、人だかりができていた。

 

商店街側の入り口にあるLIVREKEISEIとKEISEIマーク。上階フロア閉鎖により、このマークは外されてしまうのだろうか・・・?

 

19時50分になると、店内に蛍の光が流れ始める。通常の閉店時間までいたことがないので分からないが、これは通常通りの音楽なのか?あるいは営業最終日のためのものか?

店内のエスカレータはすべて下りに切り替えられ、入り口には閉店の看板(本日の営業は終了として毎日使うもの)が置かれた。店内にはまだ買い物客の姿もあり、近所の人、よく利用していたと思われる高校生の姿もあり、感慨深そうに最後の買い物をしていた。京成の店員さんに「これからもがんばってください。」と声をかけている買い物客もいた。

 

まもなく営業を終える京成百貨店2Fフロア。こちらも20時前に閉店の看板が置かれたが、営業最終日とあってか、店内に買い物客の姿がまだ残っているのを見ると、未だに入店していく人多数。2Fフロア入り口のテナントである靴屋にもほとんど商品が残っていなかったが、閉店時間ぎりぎりまで(正確には10分ほどオーバー)品定めをする買い物客の姿もあり、店員さんも最後の営業ということで時間を気にせず総出で様々な靴を合わせている様子だった。

 

最後の買い物客が店内を後にし、入り口の自動ドアが閉められ施錠がされた。いつもの習慣だろうか、閉店の看板が後ろ向きにされ「10時開店です」のお知らせとされたが、もう店が開くことはない。。。

 

シャッターが降ろされ、2F以上の営業を終える市川京成百貨店。京成八幡駅と都営八幡駅を結ぶ通路とあって多くの人が行き交うが、シャッターが降りていくのをみて、最後の営業が終わった店の中の様子を見る人が多くいた。

 

京成八幡駅改札口正面の3Fフロアシャッター。風船のイラストが、昔の京成百貨店としての名残をとどめていた。おそらく、もう京成百貨店としてこのシャッターが開くことはないだろう。

 

シャッター閉鎖後、2Fと3Fのシャッターに閉店を知らせる貼り紙。長年利用してきた地域の人たちに対し、感謝の気持ちを綴っていた。

 

都営地下鉄八幡駅出口から店舗および京成八幡駅に続く通路には、「京成百貨店」と「LIVRE京成」の電光看板が交互に設置されていた。

 

なお、1FのLIVIRE京成は当分の間引き続き営業する。百貨店の1要素ともいうべき京成名店街もそのまま残り、おそらくは京成百貨店の名のまま営業をするであろう。したがって、市川京成百貨店としては、まだしばらくその姿を残すことになりそうだ。リニューアルされた京成ストアWebの店舗案内(当時)でも、『京成百貨店』として健在である。

 

2010年2月の完全閉店前(2009年11月の様子)

平成19年3月31日の2F以上フロア閉鎖をもって京成百貨店は水戸だけとなったと言われていますが、市川京成百貨店は(実態はLIVRE京成八幡駅前店としてですが)その後も営業していました。リニューアルされた京成ストアWebの店舗案内(当時)でも、『京成百貨店』として紹介されていますし、買い物してレシートをもらうと京成マークが印字された『京成百貨店』のレシートがもらえました。百貨店の1要素である京成名店街もあり、(他のLIVREでもやっているかもしれませんが)平成21年のお歳暮時期には特設コーナーも設置されていました。しかし、八幡地区再開発が進行し、2010年2月28日で市川京成百貨店は完全閉店となりました。

 

市川京成百貨店。かつては階上駅である京成八幡駅の改札正面にも店舗入り口がありました。電車から降りた乗客が多数立ち寄っていく姿が見られました。1F通路には買い物客用の自転車置き場があり、都営新宿線本八幡駅入り口も隣接しています。建物も市川京成百貨店開業当時のもので、「京成百貨店」の文字とそのロゴに歴史を感じさせられます。

 

店舗は1Fのみの営業で、LIVER京成八幡駅前店が入居。おぉ!東武みたいに「お入口」と書いてあります。4F営業時にあった各階案内は撤去されたようですが、都営本八幡駅側の入口付近に銘菓等を扱う京成名店街コーナーも引き続き健在でした。

 

京成八幡駅通路上にあった2Fや3Fの入口跡はシャッターが閉められ、京成不動産の広告シートで覆われていました。

 

商店街側入口にある「KEISEI」ロゴもきちんと残されていました。京成百貨店は水戸だけではなく、確かにここにもありました。