大沼米沢店

米沢市唯一のデパート大沼米沢店は、売上不振に伴い2019年8月15日に閉店することになった。

 

昭和45年に地上6階建てのデパートとしてオープンし、平成5年に店舗の改装。その後、平成21年に食品売り場や4階を改装し、平成24年からは6階フロアを米沢市民ギャラリーとして使用していた。大沼百貨店の業績不振に伴い、経営権が外部のスポンサー(マイルストーンターンアラウンドマネジメント)になったことを機に、平成29年によりニーズにあった改装を実施。食品売場に生鮮食料品を充実させ、売場を1階から3階に集約させるなどして販売力の強化を図った。しかし山形市の大沼本店への資本投下がされないまま経営権が地元に戻り、最盛期には60億円ほどあった米沢店の売り上げが2019年には12億円に落ち込んでいた米沢店は経営再建の足かせになると判断。改装による収益改善効果も見られなかったことから、2019年4月3日に、同年8月15日での米沢店の閉店を発表した。

 

2019年4月17日に閉店セールを始めた大沼米沢店。米沢市の中心市街地に位置するデパート。2018年の改装にて1Fは食料品や銘店、シューラルーとといった衣料や宝飾品、婦人靴売場など。2Fが婦人服、3Fが紳士服や食器、寝具などの売場構成となっていた。喫茶店などは全て撤退していた。

 

大沼米沢店正面入り口。以前はアーケードがあったが撤去された。報道陣も多く詰めかけてきており、買い物客にインタビューしていたが、「報道」の腕章やカメラを持ったまま、そのまま買い物をしている人(自ら買い物客に...)たちもいた。

 

大沼米沢店駐車場側入り口。2019年4月17日の閉店セール開始の10時開店時には人と車の長蛇の列ができていた(結局、その車の列に並んでいたわけだが)。平日だけあって、主婦の姿も多く見られたが、年齢層が偏っているわけではなさそうだった。ほどなく、開店30分ほどで駐車場が満車。店員さんが大沼の法被を着て駐車場の整理にあたっていた。駐車料金は、デパート営業時間内は最初の30分無料。大沼カードを持っている人や3000円以上の買い物をすると3時間無料とされていた。さすがに福島ナンバーは私だけ。2017年の東北中央自動車道の福島大笹生=米沢北開通時に、大沼米沢店では福島市からの大沼友の会入会者に特典を付けていたが、対象者はいたのだろうか...?

 

大沼米沢店の食品売場側入り口。せっかく改装したのに、1年ちょっとで閉店となるとは悲しい。訪問時には閉鎖されたはずの4Fフロアも利用して閉店セールを行っていた。顔なじみの買い物客も多かったためか、店員さんと懇意に話している姿も見られた。
店が無くなると困る...と。

その後、大沼米沢店は多くの買い物客に惜しまれながら8月15日に閉店。当初、大沼では米沢市の別の場所に小規模の店舗をつくり、ギフトなどの扱いを続ける方針だったが、現在地の売却方針の停滞から、8月22日より同じ建物の1Fで商品券の扱いや学生服の注文、山形本店からの化粧品の取り寄せ業務を行っている。