百貨店「そごう」。全国にそごうファンが多いのは百貨店業界で初めて北海道、本州、九州、四国に店舗を展開したことも大きいかもしれません。そんな「そごう」に関しては資料も知識人も多く、「そごう」初心者のサイト運営者が迂闊に語るとボロがでてしまうため、ここでは概略のみ記載します。

1830年に初代十合伊兵衛が大阪にて大和屋を開業したのが「そごう」の基と言われています。1919年に十合呉服店として本格的な百貨店経営をスタートさせ、大阪や神戸などに次々と百貨店を展開していき、1957年には”有楽町で逢いましょう”をキャッチフレーズとした「そごう東京店(有楽町そごう)」の開店を果たし、東京に進出。1979年の黒崎店(北九州市)開店で先述の日本4島への進出を果たします。その間、柏や長野、茂原などにも破竹の勢いで店舗展開を進め、郡山にも進出計画がありましたが、地元との調整がつかず断念するケースもありました。1992年にそごうは国内外で35店舗を展開し百貨店業界での売上日本一となりました。ただし、この時期はバブル絶頂期であり、他の百貨店や大型スーパーにおいても前後して売上最を記録した時期でもありました。
その後、バブル崩壊。そごうは2000年に負債総額1.8兆円を抱えて民事再生法手続を申請。店舗の約半数を営業終了する事態となりました。このなかには2000年9月24日に閉店した「そごう東京店」も含まれます。その後も各地の店舗の営業終了が続く中、西武百貨店との提携が進み、2006年6月にはセブン&アイ・ホールディングスの子会社に、そして「そごう・西武」として運営が一体化されています。2023年9月にはフォートレス・インベストメント・グループに売却されています。
2025年5月現在で、百貨店そごうとして現存するのは4店舗。最盛期からすると風前の灯火のように思われますが侮るなかれ。4店ともに各地の都市型百貨店として、相当な高い集客力を誇っており、そごうブランドは色あせていることはありません。