十字屋百貨店は、ダイエーの完全子会社となった十字屋が経営していた店舗です。十字屋の発祥は平塚市(神奈川県)で大正12年12月に営み始めた呉服店で、その後事業を拡大、百貨店協会への加盟や大丸との業務提携(昭和46年6月~平成11年8月)などを進めました。十字屋の店舗としては、一時期は衣料品スーパーも含め首都圏を中心に70店近くを構えており、百貨店は子会社の関東十字屋/仙台十字屋として会社が分かれていたこともありました。百貨店事業は平成12年9月1日に親会社の十字屋に引き継がれましたが、これと前後して経営再建のため上記店舗の多くを閉鎖し、百貨店としても白河店などを閉鎖(船橋、木更津などにあった十字屋もこれに該当?)して事業を縮小させてきました。
そして、親会社のダイエーの経営再建に伴い、ダイエーの完全子会社化された十字屋は百貨店事業から撤退することとなり、最後に残った百貨店4店舗のうち仙台店/銚子店/館山店を平成17年11月30日をもって閉鎖、唯一残る山形店を平成17年12月1日に中合に譲渡することとなりました(株式会社十字屋は、2007年1月にダイエーに吸収合併され、法人としては消滅しています)。
ここでは、十字屋の百貨店事業撤退までに残った最後の4つの十字屋百貨店を紹介します。なお、最後に残った十字屋山形店も残念ながら平成30年1月31日で閉店し、十字屋百貨店は全て閉店となりました。