5300形

※この記事は2003年に作成されたものです、現在くりはら田園鉄道は 廃止されており、5300形の現状は不明です。

飯坂線にはかつて赤とクリームのツートンカラーの 電車が走っていました。平成3年6月24日、7000系導入とともに飯坂線からは これらの電車は姿を消してしまいました。 ほとんどの電車が廃車となってしまいましたが、当時の 最新型だった5300形2両は宮城県の栗原電鉄で活躍することとなりました。 "いいでんカラー"そのままで活躍したこの2両もくりはら田園鉄道(栗原電鉄から経営移管)の ディーゼル化に伴い、平成7年3月31日をもって引退してしまいました。 現在ではくりはら田園鉄道の他の電車車両とともに、 若柳駅構内に保存されています。

1両は現在、若柳駅の外にあるホーム跡らしき場所で 駐輪場として使用されている。 塗装も色あせてしまったが、 かつて飯坂線を走っていた頃の"いいでんカラー"を 今なおとどめている。

7000系導入以前は飯坂線は全て片開きドアであった。 5300形は3ドア車で、当時の飯坂線通勤型車両として活躍していたのである。 飯坂線では2両連結しての運用が多かったが、栗原電鉄では専ら単行で使用された。

5300形駐輪場の内部。運転されていた頃そのままの状態で用いられている。 青い座席、長いつり革、両運転台と飯坂線を走っていた頃を思い浮かばされる。

運転台もそのまま残っている。 動力はつりかけ式。たくさんの計器が並んでいる。 今は静かに眠っているようだ。

若柳駅では記念乗車券や絵はがきが発売されている。 残念ながらM18形(福島交通5300形)運転開始記念切符は売り切れてしまったが、 引退電車記念乗車券やさようなら電車記念はがきには、 栗原電鉄で活躍した5300形の写真も含まれている。 画像は引退電車記念乗車券のうちの1枚。