時期 | 飯坂線の出来事 | コメント |
---|---|---|
大正9年8月12日 |
飯坂軌道株式会社発起人に対し軌道運輸一般特許の交付 福島=飯坂 及び 飯坂=中野 軌間2尺6寸 原動力車は蒸気機関車 ※飯坂=中野は後に期限切れにより特許失効 |
飯坂線を作るための許可をもらいました。最初の計画では、小型の蒸気機関車(軽便)での運転を目指していました。 |
大正10年8月9日 | 飯坂軌道株式会社設立 | 飯坂線を運行するための会社ができました。 |
大正10年10月15日 | 飯坂軌道株式会社を福島飯坂電気軌道株式会社に改称 |
|
大正11年3月15日 | 特許内容を軌間3尺6寸、原動力は電気と変更 | 最初の計画であった蒸気機関車での運行から変更し、電車での運行とするように予定を変更しました。 |
大正13年4月13日 |
福島=飯坂8.9km、軌間1067mm 軌道運転開始 電車は1~5号(単車) (電車5両,貨車4両) 開業当時の停車場: 福島=西町=曽根田=兵庫田=森合=道下=泉=成出=前谷地=明神町=佛坂上=佛坂下=飯坂 開業当時のダイヤ: 福島発が6:03, 7:03, 8:03, 9:03, 10:03, 11:03, 12:03, 13:03, 14:03, 15:03, 16:03, 17:03, 18:03, 19:03, 20:03, 21:03 |
飯坂線が開業しました。起点は国鉄福島駅前、終点の飯坂は現在の花水坂で、路面電車での運行開始となりました。 |
大正13年10月23日 | 福島飯坂電気軌道株式会社を飯坂電車株式会社と改称 |
|
大正15年3月9日 | 電車1~5号 事故により1.2.3.4.6号と改番 |
|
昭和2年3月23日 | 飯坂終点を延長(現花水坂から現飯坂温泉まで)、起点から終点まで9.3kmに | 終点を現在の花水坂から飯坂温泉まで延長しました。 |
昭和2年10月1日 |
飯坂電車株式会社、福島電気鉄道株式会社に併合される 電車5両(単車)を21.22.23.24.25号と改番 |
飯坂線を運行する会社が、当時福島から伊達・湯野・保原・梁川・掛田方面への路面電車を運行していた会社(後の福島交通)と合併しました。路面電車(飯坂東線)と区別するため、飯坂線は「飯坂西線」と呼ばれるようになりました。 |
昭和16年11月11日 | 国鉄福島駅構内乗り入れ工事施工認可 | 路面電車として福島駅前から発着していた飯坂線を、福島駅の中から出発できるように許可をもらいました。 |
昭和17年7月17日 |
福島=森合 併用軌道を新設軌道に切り替え 福島と森合の間に電鉄福島駅(現曽根田駅)開設 |
福島から森合(現在の美術家図書館前駅)までの線路を、道路の上から電車専用の線路に切り替えました。 |
昭和17年12月3日 |
福島駅構内乗り入れ営業開始 電車1~3号は昭和17年日車製の車体の鉄道専用となる 1.2.3号はボギー(車体新製) 6.7号は単車(21.22を改造、車体は新造) |
飯坂線が、福島駅の中から発車するようになりました。 |
昭和20年3月1日 | 地方鉄道法による営業開始 | 飯坂線が、路面電車から鉄道線として走るようになりました。 |
昭和23年4月 |
4.5号2両新製 (電車7両,貨車4両) |
|
昭和25年12月 |
108号新製 (電車8両,貨車4両) |
|
昭和27年10月 |
109.110号新製 (電車10両,貨車4両) |
|
昭和28年3月 |
111号新製 (電車11両,貨車4両) |
|
昭和33年3月10日 |
106.107号廃車 (電車9両,貨車4両) |
|
昭和35年3月10日 |
貨物3両廃車 (電車9両,貨車1両) |
|
昭和37年7月12日 | 福島電気鉄道株式会社を福島交通株式会社と改称 |
飯坂線を運行する会社の名前が、現在の「福島交通」となりました。 ※正確には、登記上現在の福島交通とは別 |
昭和37年9月5日 | 電鉄福島駅を曽根田駅に改称 | それまでは曽根田駅を「電鉄福島」、福島駅を「国鉄福島」と呼んでいました。改称後もしばらくは、 福島到着時に車掌が「国鉄福島、終点です。」と放送していました。 |
昭和38年6月 |
5012.5013号新製 貨物1両廃車 |
|
昭和39年1月10日 | 上松川駅開設 |
この頃、沿線の笹谷地区周辺は団地の造成が続き、駅開設の要望が多かったことから駅が作られました。 |
昭和41年4月19日 |
3016.3017号新製 (電車13両) |
|
昭和41年5月27日 | 5114.5215号新製 (電車15両) |
|
昭和46年4月1日 | 5318.5319号新製 (電車17両) |
この年4月12日には、飯坂線を除く福島交通の電車(路面電車)が全面廃止となりました。 |
昭和49年11月7日 | 1205号廃車 (電車16両) |
|
昭和49年12月4日 | 1204号廃車 (電車15両) |
|
昭和50年8月20日 |
桜水駅開設 車庫を曽根田から桜水へ移設 |
沿線住宅の増加で新たに桜水駅が設置され、飯坂線の車庫がそれまでの曽根田から桜水に移されました。 |
昭和51年2月6日 |
3304.3305.3306号東急より移籍 (電車18両) |
東急から3両の電車を譲り受けました。この3両は移籍当時からだいぶくたびれた車両だったようです。 |
昭和55年12月 |
東急より5020.5021号移籍 1201.1208号廃車 (電車18両) |
東急から「アマガエル」で有名な5000系電車を譲り受けました。飯坂線の赤とクリームのツートンカラー で塗り直され、使用されました。既存の車両よりも車高が高く、ホームと段差ができていました。 |
昭和56年11月15日 | 岩代清水駅に接続していた福電興業の貨物営業廃止 | このときまで、岩代清水駅から福電興業への専用の線路が延びていました。 |
昭和57年10月 |
5022.5023号東急より移籍 3305.3306号廃車 (電車18両) |
|
昭和57年12月21日 | 飯坂温泉駅改築 |
終点の飯坂温泉駅が、現在の建物となりました。営業キロは9.2kmに短縮されました。 |
昭和61年 |
3304号廃車 (電車17両) |
|
昭和62年9月 | 阿武隈急行線福島駅乗り入れに伴い福島駅乗り場、配線、ホーム変更 | それまで福島駅では、今の飯坂温泉駅のように飯坂線の降車用ホームと乗車用ホームが別でしたが、1つのホームとなりました。 |
平成元年8月6日 | 松川橋梁流出、両岸に仮設駅設置、徒歩連絡 | 橋桁が流されたため、橋(ガーター部分)がUの字のように曲がりました。 この出来事は、8.5水害の象徴の1つとして大きく取り上げられました。 |
平成2年2月 | 松川橋梁新造、復旧 |
|
平成3年4月1日 | 森合駅を美術館図書館前駅に改称 | 「福島県立美術館図書館前」などとすれば当時日本一長い駅名になったのですが。 |
平成3年6月24日 |
750Vから1500Vに昇圧 東急より7000系計16両入線 5318.5319号栗原電鉄(くりはら田園鉄道、現在廃止)に転出 残る15両は全て廃車 3017は桜水の倉庫に、、、 (電車16両) |
東急から新たに譲り受けたステンレス車の7000系に電車が置き換えられ、旧型車は一掃されました。 当時飯坂線のサイズにやや合わなかったか、ポイント通過時のレールとの摩擦音がやたらとやかましく感じました。 |
平成12年4月 | 車内の自動放送で宣伝(広告)放送開始 |
|
平成13年4月8日 |
福島駅で電車のブレーキが効かずビルに衝突する事故が発生(4人ケガ) 7107,7108が廃車 (電車14両) 福島=曽根田 復旧までバス代行輸送 |
飯坂線が曽根田駅到着前に停電し、そのままブレーキがかからず福島駅のEastビルに衝突しました。 翌日は全国で、それ以降も福島県内で大きく報道されました。 当初は全てのブレーキが効かなかったとされましたが、 運転士はその後「非常ブレーキは引いていない気がしてきた」と証言を修正しています。 |
平成13年4月14日 | 福島=曽根田 運転再開 | 復旧までは当時の福島ビブレ前から福島駅バスプールまでバス代行となりました。 |
平成13年11月 | 通勤に関する社会実験の一環として笹谷駅前の公園に仮設駐輪場設置 | その後、笹谷駅前に本格的な駐輪場が設置されました。 |
平成14年3月16日 | ダイヤ改正により10分間隔の運行が消滅 |
|
平成14年10月1日 | ATS導入 |
平成13年の事故を受け、地方私鉄ではいち早く導入されました。 |
平成16年2月23日 |
飯坂町平野の国道13号線踏切内で、レールの亀裂発見 桜水~飯坂温泉で電車運行見合わせ、バス代行輸送実施 |
|
平成16年3月5日 |
未明に国道13号線踏切内レール交換作業 始発から桜水~飯坂温泉で電車運転再開 |
国道を通行止めにしての大がかりな作業となりました。踏切に使用するレールも特殊だったため、復旧に時間がかかりました。 |
平成16年4月13日 | 開業80周年(記念乗車券発売) |
|
平成16年10月17日 | 桜水駅にて飯坂線開業80周年&「鉄道の日」記念フェスティバル開催 |
飯坂線の利用者や駅周辺・沿線の住民の皆さんが集まり、大盛況でした。 |
平成20年4月11日 |
福島交通が東京地裁に会社更生法の適用を申請 翌日以降も飯坂線や路線バスなどは平常通り運行 |
福島県内に衝撃が走りましたが、バス・鉄道などの運行には変更が無く、混乱は見られませんでした。 |
平成21年5月31日 |
福島交通の更生手続きが終結 みちのりHDの子会社として新体制発足 |
飯坂線は成長が見込める事業として引き続き福島交通により運行されます。 |
平成21年7月1日 | 7月31日までの1ヶ月間、サイクルトレイン(電車内へ自転車の持ち込んでの乗車制度)を試行 |
|
平成21年9月1日 | サイクルトレインを本格運用開始 |
試行の後、問題点をとりまとめて10月1日より本格導入予定でしたが、継続を求める声が多かったため、1ヶ月前倒しされました。 |
平成22年12月20日 | 飯坂温泉駅舎改修完了 |
昭和57年に完成した近代的な駅舎から装いを新たに、温泉の玄関口にふさわしい古風な外観の駅舎に生まれ変わりました。 |
平成23年3月11日 |
東日本大震災発生 飯坂線は震災直後より全線運休 |
震災直後、飯坂線は全線で運行を取りやめました。(*2)震災から復旧まで |
平成23年3月13日 | 13:00発のダイヤから、上下線で運転再開 |
県内のJR線や阿武隈急行線の運転見通しが立たない中、飯坂線はいち早く運転を再開しました。 |
平成25年6月1日 | 東北六魂祭開催に伴い、飯坂線は6月1日と2日に特別ダイヤ実施。サイクルトレインを中止し日中時間帯も15分間隔で運行。 列車混雑に伴い、夕刻は福島駅と曽根田駅で乗車制限実施。 | 東北六魂祭開催に伴う観光客輸送および市内大規模交通規制に対応し、早朝深夜も含め特別ダイヤで運行しました。 各駅に駅員を配置し、飯坂線ではおそらく史上初となる日中15分間隔での運転を実施しました。 |
平成26年9月27日 | 桜水駅にて飯坂線開業90周年&「鉄道の日」記念フェスティバル開催 | 飯坂線体験運転など多彩な催しで賑わいました。 |
平成27年4月1日 | 飯坂線で、福島交通路線バスICカードであるNORUCAが利用可能となる。同時に、各駅に自動券売機を設置。 | 飯坂線にもICカード乗車券が導入となりました。 |
平成29年4月1日 | 1000系電車の運行開始。 | 平成31年までに順次7000系電車からの車両の置き換えが進みます。 |
平成31年3月31日 | 7000系電車の営業運転終了。 | 飯坂線は1000系電車に統一されました。 |
令和元年6月1日 | 東北絆まつり開催に伴い、飯坂線は6月1日と2日に特別ダイヤ実施。 サイクルトレインを中止し日中時間帯も15分間隔で運行。 | 東北六魂祭と同様、早朝深夜も含め特別ダイヤで運行しました。 |
令和2年1月17日 | 飯坂温泉18時10分発福島行き上り電車が、美術館図書駅構内で異線進入事故。 1両目の前輪が下り線に進入。 緊急ブレーキ操作により下り電車との衝突は免れ、けが人なし。 飯坂線はその日終日運休。 | 翌日はセンター試験ということもあり、大きく報道されました。 |
令和2年1月18日 |
始発から泉~飯坂温泉駅間で電車の折り返し運転。
福島~泉駅間は、代行バスによる対応。 現場ポイントの修理が完了し、福島・飯坂温泉10時55分発の電車から全線で運転再開。 |
代行バスの停留所 *福島=福島駅東口バスターミナル *曽根田=「曽根田」バス停 *美術館図書館前=「森合」バス停 *岩代清水=「泉局前」バス停 *泉=「泉」バス停 「曽根田」~「泉」各バス停は飯坂街道上のバス停 |
令和4年4月11日 | 福島交通が飯坂線の第四種踏切を原則廃止することを表明。 | 警報機も遮断器も無い踏切は、原則廃止との方針が打ち出されました。 |
令和4年4月29日 | 曽根田駅改修工事完了。リニューアルオープン。 | 伏見珈琲店も駅前通りから曽根田駅舎に移転営業開始しました。 |
令和5年10月 | 美術館図書館前駅新築工事完了。 | 美術館の雰囲気に合わせた新しい駅舎が竣工しました。 |
令和6年4月13日 | 福島交通飯坂線開業100周年をむかえる。 福島駅と飯坂温泉駅に接近メロディと到着メロディを導入。 | 当日は福島駅で記念のセレモニーも開かれました。 |