株式会社ジャバットから、 「いいでん!福島交通飯坂線7000系」のタイトルで 飯坂線のDVDが販売されています。主に運転台からの展望(上り、下り両方を収録)や
沿線での走行シーンがメインで、飯坂線のプロフィールや7000系の諸元なども紹介されています。 全部で120分の内容、見る前は「20分で終点まで行く飯坂線で120分の内容とは?」と
思いましたが、冗長な部分が無くよくまとめられている内容でした。
信夫山からの福島市の展望動画から始まります。その中で福島市の中での飯坂線の 位置づけを紹介しています。泉から岩代清水までの追跡動画、両駅の近さがよく分かります。
当時の新聞記事や写真を使った歴史の紹介、そして旧車両の動向もモノクロやカラーの写真 を用いて紹介されています。
運転台展望は下りから。福島駅の様子の後、10:30発の飯坂温泉行きの走行シーンです。 ちょうど保線中らしく、警笛を鳴らす箇所が多いです。飯坂温泉まで走ると、
各駅間での下り電車の沿線走行シーンに切り替わります。夕刻のシーンが多いです。 次は、飯坂温泉からの上り電車の運転台からの走行シーンとなります。そして同様に上り電車の
沿線走行シーンとなります。
走行シーンが終わると、「7000系のメカニック」として、編成の解説の後に車両の各機器の 設置状況や車両の諸元などの解説がされています。車体長やドア/窓枠の長さまで
解説され、車両の構造がよく分かります。また、東急時代の車番も紹介されています。
解説音声の中で、「吾妻連邦」を”ワガツマレンポウ”、「摺上川」を”スリアゲガワ”と誤読 するなど、気になる点がいくつかありますが、DVDのパッケージに表記されている飯坂線の歴史の
記述に以下の完全な誤りがあります。
・開業時の起点「福島」を現在の曽根田駅としている。
・1942年に曽根田と国鉄福島の区間が開業としている。
開業時の起点は国鉄福島駅前であり、曽根田付近に位置したとするのは誤りです。 開業時の路線図でも福島と曽根田は別駅ですし、開業間もない頃の福島駅前の旅館「福島館」の前から発車する
飯坂軌道の写真も残っています。 また、1942年はそれまでの軌道線の国鉄福島駅前から、福島駅構内に乗り入れを始めた年 であり、専用軌道への切り替えがあったとはいえ、新規区間の開業ではありません。
曽根田駅が、かつて「電鉄福島駅」と称していたことから、このような誤った思いこみで書かれている サイト/書籍もいくつかあるようですので、DVD制作者もそれを鵜呑みにしてしまったと思われます。
「電鉄福島」は起点の「(国鉄)福島」と紛らわしいため「曽根田」に改称されたわけですが、 改称後50年以上たってもなおこのように別な面で混同され、誤った歴史を伝えているのは
当時の人からすれば物笑いのタネでしょうね。
ともあれ、飯坂線を収録した数少ないDVDであり、信夫山からの追跡動画や沿線の走行シーンなどは なかなかのものですから、「いいでん好き」としては見ておきたい内容ですね。
福島交通が販売を委託されており、福島・桜水・飯坂温泉の各駅で購入可能とのことです。